2008.01.01(Tue) 【◇01-◇09】
◇2 虚像。
651 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 21:23
私の修羅場は・・・
とあるチャットで知り合った彼(A)
当時は私も無防備で、すぐに携帯の電話番号をメールで交換しました。
電話で話してみると、とても口調は柔らかく
やさしい印象でした。
その時の私は仕事に疲れ、何かによっかっかっていないと
だめになってしまうかもしれないと思いつめていました。
そんな時に、Aと知り合い、Aと話す事で
私は安らいでいました。
そんな日々が続き、Aから
「仕事で新宿に行くから、一緒に飯でもどう?」と誘われました。
(>>651の続きです。)
Aから誘われた時には、私はすでにAにひかれていたのかもしれません。
その日は仕事も手につかず、ただ時間が過ぎるのを待っていました。
仕事が終わり、待ち合わせ場所へ行くとAがいました。
そして二人で夕食を食べながら
彼の仕事の話(とあるメーカーの社長でした。)や
家族の話(家族とはうまくいっていない。両親は離婚。妹は家を出ている)
などを聞きました。
不器用ながらもAの優しさを感じて、一気に私達の距離は近づき
出会ったその日に、ホテルへ行ってしまいました。
本当に、今考えると若さの所為とは言え
浅はかだったと思います。
654 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 21:40
(>>652の続き)
それから、私達は付き合うようになり
いろんな所へ遊びにいったりしました。
メーカーの社長とはいえ、A一人で仕事のすべてを
行っているので、徹夜は常識。
いつも仕事仕事が口癖の人でした。
しかし、私と会うときは食事代、交通費などすべてをAが出してくれました。
食事をする所もAが連れて行ってくれるところは
ホテルのバーなど、その当時の私には
「高級なお店」と、思わせるに十分なところばかりでした。
私は遠慮しながらも
「社長って本当に気前がいいんだな」と、何の疑いもなく
Aとのデートを重ねていました。
656 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 21:45
(>>654の続き)
私とAが出会ったのは1月でした。
付き合って一ヶ月経ったころ、「友達に会わせたい」と
私をBさんに紹介しました。
AとBさんは昔からの友達で、古い写真を見せてもらいながら
いろんな話を聞かせてもらいました。
学生時代の話、Bさんの結婚式の時の話…。
私は、それまで彼氏の友達に紹介してもらったことがなかったので
正直舞い上がっていました。
「これで、お前も本当に落ち着けるな」
うれしそうにAにいったBさんの言葉・・・。
その時に、ふと感じた違和感。
それがこんな事になるとは、誰も予想はできなかったでしょう。
658 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 21:55
なんか、文章下手ですね・・・私
一気に問題部分に行ったほうがいいかな?と思いつつ
もう少し書かせてください。
(>>656の続き)
何度かデートを重ねていくうちに
おや?と思うことが、増えてきました。
○一度、急にホテルに止まることになった時に
お互いに手持ちの現金がなく、Aに
「悪いけれど、カードで払ってくれないかな?」
その時は
「いつも出してもらっているし、これくらいはいいかな」と
私はカードでホテル代を払いました。
○GWに旅行に行きたいね。という話が出て
海外に行きたい!といった私に
Aは言葉を濁しつつも、国内旅行がいいと言いました。
それまで、私の趣味のスキューバの話にとても興味があるという話を
していたのにおかしいな…と思っていました。
でも、こんな些細なことをいちいち気にしても仕方ないし
実際は一緒にいられる毎日が楽しくて仕方がなかったのです。
2月が過ぎて、3月になり
もうすぐホワイトデーと言う時に、事件がおきました。
659 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 22:00
「ホワイトデー、ほしいものある?」
Aは突然私に言いました。
私はその時に欲しかった、あるブランドのかばんの話をしました。
確か3万円くらいだったと思います。
Aは「ホワイトデー楽しみにしててね」笑ってそう言いました。
そして、3月13日の夜。
次の日、Aが仕事で新宿に行くので夕飯を食べようと
電話をしてきました。
次の日はホワイトデー。
「楽しみだね」と笑いながら話をして電話を切って
私は眠りにつきました。
660 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 22:09
(>>659の続き)
そして3月14日。
朝、会社に行こうと準備をしていた時に
急に電話が鳴りました。
時々Aは、朝徹夜明けに電話をしてきたこともあったのですが
その前の夜の電話では仕事をすると言っていなかったので
誰だろう・・・?と思いながらも電話を取りました。
私「はい」
男性「○○(私の名前)さんですか?■■警察ですが」
私「はい?」
男性「今朝、Aさんの身柄を拘束しました」
身柄を拘束…
一瞬頭が真っ白になりました。
私にはその男性の言っている事がすぐに理解できませんでした。
やっとのことで出た言葉は
「いったいどういうことでしょうか?」の一言。
そして答えは
「今はまだ、お話できませんので」
「面会ができるようになったらまたご連絡します」
気がついたら私は、母親の前で泣いていました。
662 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 22:20
(>>660の続き)
その日は会社を休み、警察からの連絡を待ちました。
一体どういうことなのか?
何かの事件に巻き込まれたのか?
彼の身に何があったのか?
頭の中がいろんな考えでいっぱいになって
何も食べていないのに、何度も吐きました。
胃の中も空っぽになってしまった頃、警察から
「面会が出来る様になったので、来てほしい」との連絡がありました。
次の日一睡もできないままで出社し、夜に警察へ行きました。
その時の出来事は、まるで安物のドラマの様でした。
両手に手錠をかけられ狭い接見室に現れたAは、疲れきった表情のまま
ぽつぽつと話し始めました。
664 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 22:25
Aの犯した罪は「窃盗」でした。
いわゆる空き巣です。
私との電話を切って、そのまま彼は車に乗って出かけたそうです。
あまりの出来事に、私の脳は理解することを拒否していました。
だって、明日(14日)会おうねって言ってたのに。
いつもと変わらない声で「お休み」って言ったのに。
プラスチックの仕切り越しに、小さな声で
Aは自分の罪を告白していました。
そして、さらに信じられないことを告白したのです。
670 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 22:37
実は、彼はこのときが初めてではなかったのです。
前科一犯。しかも執行猶予中。
これを聞いて>>658に書いた不思議な部分が判ってきました。
私はAの貴重品をいわれるままに預かり、家へ帰りました。
そして「(Aの友人)Cさんは前回の事件でもいろいろお世話になったから
心配なことがあったらCさんに連絡をとって」とのAの言葉通り、Cさんへ電話をしました。
何がなんだかわからない私にとってCさんの存在は
藁にもすがる思いでした。
そして、電話口にでたCさんに
私「突然お電話してしまって申し訳ありません。実はAが…」
と、Aの名前を出した途端
C「また、何かやったのあいつ?」
とつめたい口調でCさんは言いました。
672 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 22:46
ああ、レス下さった皆さんありがとうございます。
ずいぶんと昔のことなので思い出しながら書いているのがいけないですね。
Cさんへ電話したのは、何もわからない私が
唯一Aの事を教えてもらえる人だと思っていたからです。
Aもそうするように言っていました。
しかし、Cさんの口から出てきた事実は
私の想像をはるかに越えていました。
Aの事業は一度失敗をしていて、大きな借金を抱えている事。
一度目の犯行はその借金が原因だった事。
Aは父親と二人暮しだったのですが、その仲はとても悪かった事
そんなことをCさんは半分怒りながら
もう半分は呆れていたのかもしれません。
それでも、私の知らなかったAについて話してくれました。
BさんもAの前科を知っていたらしく
あのときの言葉はここから来ていたのだと、そのとき判りました。
たった一晩で、私の周りが180度変わっていってしまったのです。
675 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 22:52
それからの私は、会社をたびたび休んでは警察に行き
Aとの面会や、Aの事業の代わりをしたり
担当弁護士に会ったりと、まるで家族同様な毎日を過ごしていました。
当の家族はA自身が連絡を取りたくないということで
私がかかわっていた限りでは、誰も面会にすら来ようとしませんでした。
今から考えると、なぜ私がこんなことをしなければいけないのだろうと思います。
しかし、当時の私は、まるでドラマの俳優のように
「与えられたシナリオをこなしているだけ」でした。
ただ、Aへの思いはありました。
きっとすべて終われば、本当の事がわかる筈だと・・・。
677 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 22:59
正直、疲れていました。
自分の母親にも心配かけて、友達にも相談できない。
毎日毎日見えない錘が両肩にずっしりと乗っているようで
ただ、何も考えられずに警察からの電話に出て
弁護士からの電話に出て
Cさんへ報告して
その度に、Cさんの説教とも愚痴ともつかない長電話を聞いて…
でも、泣けませんでした。
泣いたらもう、動けなると思っていました。
週に2.3通、Aから手紙が届いていました。
内容は「全部済んだら結婚してほしい」
そう書いてありました。
私はその内容に返事を書くことはできませんでした。
679 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:03
そして、2ヶ月が過ぎてGWに入りました。
元気のない私を心配した友達が、遊びに行こうと誘ってくれました。
ここの所ずっと、Aの事が中心の生活だったので
気分転換もいいかもしれないと、横浜のホテルに一泊することにしました。
しかし、世の中ってそううまくはいかないものですね。
その夜携帯にかかってきた一本の電話。
Aの離婚した母親からでした。
690 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:27
戻りました。
えっと、寝不足の方は寝てくださいね(^^;)
多分、そろそろ終わりますー。
続きです。
見覚えのない着信には、すでに慣れていたので
少々うんざりしながらも電話に出ました。
私「はい…」
母「あ、あの・・・Aの母ですが」
私「はい」
母「あの、ちょっと言い難いんですが」
私はせっかくの気分転換を壊されて、少々気が立っていたのかもしれません
初めて電話をしている人にもかかわらず
ずいぶんと失礼な物言いになっていました。
私「ああ、Aさんの事でしたら全部聞きました。一回目の事も」
私がAの前科を知っていると判った途端
Aの母親はころっと口調が変わり
こんなことを言って来ました。
「あの子はだめな男だ」
「一回目のときにさっさと会社をつぶしてしまえば
こんな事にならなかったのに」
私、生まれて初めてキレました(ワラ
「いったい何が言いたくて電話してきたのよ!!
大体、あんたはもうAの親である権利を放棄したんでしょう!
なのに今になって何が『あの子』よ!ふざけんじゃないよっ!
今あたしに言ったその言葉、そっくりそのままAに言いなさいよ!!」
695 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:38
後から知ったことなのですが
どうやらAは母親に、私を「婚約者」だと言ったらしいのです。
で、「悪いけど○○(私)に電話して話を聞いてやってくれよ」
と言われたそうです。
もちろん、Aの母親はAの言葉を鵜呑みにし
私に電話してきたのです。
それなのに、いきなり怒鳴られちゃあ驚くでしょう(ワラ
冗談じゃない。
これ以上私の人生めちゃめちゃにされてたまるか。
泣きながらホテルのベランダで、母親に向かって叫びました。
すると
母「じゃあ、あなたはAを待つつもりはないんだね?」
私「ああ、もうどうでもいいです」
母「じゃあ、そういうことでAに伝えていいんだね?(なぜか脅し口調)」
私「訳の判らない事でこれ以上追い詰めるなとも伝えてくださいよ」
そういうと、電話は切れました。
その後、私はAの所へ行き
預かっていた荷物をすべて返し、「もう私は何もできない」と告げました。
これで終わりにしようと、皮肉にも彼の母親の電話で決心することができたのです。
(一応終わり)
699 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:42
後日談として
私が、今回の件を終わらせてすぐにAの裁判も終わり
Aは懲役3年強ということになりました。
Aの担当刑事さん(この人はすごく親身になって私の話を聞いてくれたのです)
が気を利かせてくれたのか、一度だけAと電話をすることがありました
その時に「(刑務所を)出たら、手紙を書くね」といっていたことが気がかりです。(ワラ
696 名前:恋人は名無しさん[] 投稿日:2001/08/16(木) 23:41
その後、595さんは無事だったのでしょうか?
付きまとわれたりしなかった?
698 名前:恋人は名無しさん[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:41
最後のひと押しをしちゃったんだねえ。。。>母
でも、そのばーい母って「うちの息子がアホですまん。
待たなくていいから、幸せになってくれ」と言う立場では。。。
702 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:47
さらに後日談として、私の誕生日にAの妹と名乗る女性から電話があり
「Aが花束を贈ってやってほしいと言っているんですが・・・」
と言われました。
「もう勘弁してください」と答えたところ、苦笑しながら
「そうですよね、では、これっきりにします。
本当に申し訳ありませんでした」といってくれましたよ。
あの妹さんだけがまともだった・・・。
以上です。長々と申し訳ありませんでした。
>>696
今のところ付きまとわれていません。
数字の上ではまだ服役中なんですが・・・。
>>698
そうですね。「申し訳ない」の一言でもあれば
まだ穏便に話はできたんですが・・・
703 名前:恋人は名無しさん[] 投稿日:2001/08/16(木) 23:48
>>595 さんの話を読んでて思ったんだけど、
もし彼が捕まったらどうしよう。
やったことにもよるけど、別れるのかな。
それとも出てくるまで待ってる、とか思えるのかな。
705 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:52
>>703
難しいです。
自分の気持ちもそうですが、周りの目というのは
想像以上に厳しいものです。
相当の忍耐力も必要ですが、どうか彼氏さんが犯罪者にならないようにしてください。(ワラ
私の修羅場は・・・
とあるチャットで知り合った彼(A)
当時は私も無防備で、すぐに携帯の電話番号をメールで交換しました。
電話で話してみると、とても口調は柔らかく
やさしい印象でした。
その時の私は仕事に疲れ、何かによっかっかっていないと
だめになってしまうかもしれないと思いつめていました。
そんな時に、Aと知り合い、Aと話す事で
私は安らいでいました。
そんな日々が続き、Aから
「仕事で新宿に行くから、一緒に飯でもどう?」と誘われました。
652 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 21:31
(>>651の続きです。)
Aから誘われた時には、私はすでにAにひかれていたのかもしれません。
その日は仕事も手につかず、ただ時間が過ぎるのを待っていました。
仕事が終わり、待ち合わせ場所へ行くとAがいました。
そして二人で夕食を食べながら
彼の仕事の話(とあるメーカーの社長でした。)や
家族の話(家族とはうまくいっていない。両親は離婚。妹は家を出ている)
などを聞きました。
不器用ながらもAの優しさを感じて、一気に私達の距離は近づき
出会ったその日に、ホテルへ行ってしまいました。
本当に、今考えると若さの所為とは言え
浅はかだったと思います。
654 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 21:40
(>>652の続き)
それから、私達は付き合うようになり
いろんな所へ遊びにいったりしました。
メーカーの社長とはいえ、A一人で仕事のすべてを
行っているので、徹夜は常識。
いつも仕事仕事が口癖の人でした。
しかし、私と会うときは食事代、交通費などすべてをAが出してくれました。
食事をする所もAが連れて行ってくれるところは
ホテルのバーなど、その当時の私には
「高級なお店」と、思わせるに十分なところばかりでした。
私は遠慮しながらも
「社長って本当に気前がいいんだな」と、何の疑いもなく
Aとのデートを重ねていました。
656 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 21:45
(>>654の続き)
私とAが出会ったのは1月でした。
付き合って一ヶ月経ったころ、「友達に会わせたい」と
私をBさんに紹介しました。
AとBさんは昔からの友達で、古い写真を見せてもらいながら
いろんな話を聞かせてもらいました。
学生時代の話、Bさんの結婚式の時の話…。
私は、それまで彼氏の友達に紹介してもらったことがなかったので
正直舞い上がっていました。
「これで、お前も本当に落ち着けるな」
うれしそうにAにいったBさんの言葉・・・。
その時に、ふと感じた違和感。
それがこんな事になるとは、誰も予想はできなかったでしょう。
658 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 21:55
なんか、文章下手ですね・・・私
一気に問題部分に行ったほうがいいかな?と思いつつ
もう少し書かせてください。
(>>656の続き)
何度かデートを重ねていくうちに
おや?と思うことが、増えてきました。
○一度、急にホテルに止まることになった時に
お互いに手持ちの現金がなく、Aに
「悪いけれど、カードで払ってくれないかな?」
その時は
「いつも出してもらっているし、これくらいはいいかな」と
私はカードでホテル代を払いました。
○GWに旅行に行きたいね。という話が出て
海外に行きたい!といった私に
Aは言葉を濁しつつも、国内旅行がいいと言いました。
それまで、私の趣味のスキューバの話にとても興味があるという話を
していたのにおかしいな…と思っていました。
でも、こんな些細なことをいちいち気にしても仕方ないし
実際は一緒にいられる毎日が楽しくて仕方がなかったのです。
2月が過ぎて、3月になり
もうすぐホワイトデーと言う時に、事件がおきました。
659 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 22:00
「ホワイトデー、ほしいものある?」
Aは突然私に言いました。
私はその時に欲しかった、あるブランドのかばんの話をしました。
確か3万円くらいだったと思います。
Aは「ホワイトデー楽しみにしててね」笑ってそう言いました。
そして、3月13日の夜。
次の日、Aが仕事で新宿に行くので夕飯を食べようと
電話をしてきました。
次の日はホワイトデー。
「楽しみだね」と笑いながら話をして電話を切って
私は眠りにつきました。
660 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 22:09
(>>659の続き)
そして3月14日。
朝、会社に行こうと準備をしていた時に
急に電話が鳴りました。
時々Aは、朝徹夜明けに電話をしてきたこともあったのですが
その前の夜の電話では仕事をすると言っていなかったので
誰だろう・・・?と思いながらも電話を取りました。
私「はい」
男性「○○(私の名前)さんですか?■■警察ですが」
私「はい?」
男性「今朝、Aさんの身柄を拘束しました」
身柄を拘束…
一瞬頭が真っ白になりました。
私にはその男性の言っている事がすぐに理解できませんでした。
やっとのことで出た言葉は
「いったいどういうことでしょうか?」の一言。
そして答えは
「今はまだ、お話できませんので」
「面会ができるようになったらまたご連絡します」
気がついたら私は、母親の前で泣いていました。
662 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 22:20
(>>660の続き)
その日は会社を休み、警察からの連絡を待ちました。
一体どういうことなのか?
何かの事件に巻き込まれたのか?
彼の身に何があったのか?
頭の中がいろんな考えでいっぱいになって
何も食べていないのに、何度も吐きました。
胃の中も空っぽになってしまった頃、警察から
「面会が出来る様になったので、来てほしい」との連絡がありました。
次の日一睡もできないままで出社し、夜に警察へ行きました。
その時の出来事は、まるで安物のドラマの様でした。
両手に手錠をかけられ狭い接見室に現れたAは、疲れきった表情のまま
ぽつぽつと話し始めました。
664 名前:595[] 投稿日:2001/08/16(木) 22:25
Aの犯した罪は「窃盗」でした。
いわゆる空き巣です。
私との電話を切って、そのまま彼は車に乗って出かけたそうです。
あまりの出来事に、私の脳は理解することを拒否していました。
だって、明日(14日)会おうねって言ってたのに。
いつもと変わらない声で「お休み」って言ったのに。
プラスチックの仕切り越しに、小さな声で
Aは自分の罪を告白していました。
そして、さらに信じられないことを告白したのです。
670 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 22:37
実は、彼はこのときが初めてではなかったのです。
前科一犯。しかも執行猶予中。
これを聞いて>>658に書いた不思議な部分が判ってきました。
私はAの貴重品をいわれるままに預かり、家へ帰りました。
そして「(Aの友人)Cさんは前回の事件でもいろいろお世話になったから
心配なことがあったらCさんに連絡をとって」とのAの言葉通り、Cさんへ電話をしました。
何がなんだかわからない私にとってCさんの存在は
藁にもすがる思いでした。
そして、電話口にでたCさんに
私「突然お電話してしまって申し訳ありません。実はAが…」
と、Aの名前を出した途端
C「また、何かやったのあいつ?」
とつめたい口調でCさんは言いました。
672 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 22:46
ああ、レス下さった皆さんありがとうございます。
ずいぶんと昔のことなので思い出しながら書いているのがいけないですね。
Cさんへ電話したのは、何もわからない私が
唯一Aの事を教えてもらえる人だと思っていたからです。
Aもそうするように言っていました。
しかし、Cさんの口から出てきた事実は
私の想像をはるかに越えていました。
Aの事業は一度失敗をしていて、大きな借金を抱えている事。
一度目の犯行はその借金が原因だった事。
Aは父親と二人暮しだったのですが、その仲はとても悪かった事
そんなことをCさんは半分怒りながら
もう半分は呆れていたのかもしれません。
それでも、私の知らなかったAについて話してくれました。
BさんもAの前科を知っていたらしく
あのときの言葉はここから来ていたのだと、そのとき判りました。
たった一晩で、私の周りが180度変わっていってしまったのです。
675 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 22:52
それからの私は、会社をたびたび休んでは警察に行き
Aとの面会や、Aの事業の代わりをしたり
担当弁護士に会ったりと、まるで家族同様な毎日を過ごしていました。
当の家族はA自身が連絡を取りたくないということで
私がかかわっていた限りでは、誰も面会にすら来ようとしませんでした。
今から考えると、なぜ私がこんなことをしなければいけないのだろうと思います。
しかし、当時の私は、まるでドラマの俳優のように
「与えられたシナリオをこなしているだけ」でした。
ただ、Aへの思いはありました。
きっとすべて終われば、本当の事がわかる筈だと・・・。
677 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 22:59
正直、疲れていました。
自分の母親にも心配かけて、友達にも相談できない。
毎日毎日見えない錘が両肩にずっしりと乗っているようで
ただ、何も考えられずに警察からの電話に出て
弁護士からの電話に出て
Cさんへ報告して
その度に、Cさんの説教とも愚痴ともつかない長電話を聞いて…
でも、泣けませんでした。
泣いたらもう、動けなると思っていました。
週に2.3通、Aから手紙が届いていました。
内容は「全部済んだら結婚してほしい」
そう書いてありました。
私はその内容に返事を書くことはできませんでした。
679 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:03
そして、2ヶ月が過ぎてGWに入りました。
元気のない私を心配した友達が、遊びに行こうと誘ってくれました。
ここの所ずっと、Aの事が中心の生活だったので
気分転換もいいかもしれないと、横浜のホテルに一泊することにしました。
しかし、世の中ってそううまくはいかないものですね。
その夜携帯にかかってきた一本の電話。
Aの離婚した母親からでした。
690 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:27
戻りました。
えっと、寝不足の方は寝てくださいね(^^;)
多分、そろそろ終わりますー。
続きです。
見覚えのない着信には、すでに慣れていたので
少々うんざりしながらも電話に出ました。
私「はい…」
母「あ、あの・・・Aの母ですが」
私「はい」
母「あの、ちょっと言い難いんですが」
私はせっかくの気分転換を壊されて、少々気が立っていたのかもしれません
初めて電話をしている人にもかかわらず
ずいぶんと失礼な物言いになっていました。
私「ああ、Aさんの事でしたら全部聞きました。一回目の事も」
私がAの前科を知っていると判った途端
Aの母親はころっと口調が変わり
こんなことを言って来ました。
「あの子はだめな男だ」
「一回目のときにさっさと会社をつぶしてしまえば
こんな事にならなかったのに」
私、生まれて初めてキレました(ワラ
「いったい何が言いたくて電話してきたのよ!!
大体、あんたはもうAの親である権利を放棄したんでしょう!
なのに今になって何が『あの子』よ!ふざけんじゃないよっ!
今あたしに言ったその言葉、そっくりそのままAに言いなさいよ!!」
695 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:38
後から知ったことなのですが
どうやらAは母親に、私を「婚約者」だと言ったらしいのです。
で、「悪いけど○○(私)に電話して話を聞いてやってくれよ」
と言われたそうです。
もちろん、Aの母親はAの言葉を鵜呑みにし
私に電話してきたのです。
それなのに、いきなり怒鳴られちゃあ驚くでしょう(ワラ
冗談じゃない。
これ以上私の人生めちゃめちゃにされてたまるか。
泣きながらホテルのベランダで、母親に向かって叫びました。
すると
母「じゃあ、あなたはAを待つつもりはないんだね?」
私「ああ、もうどうでもいいです」
母「じゃあ、そういうことでAに伝えていいんだね?(なぜか脅し口調)」
私「訳の判らない事でこれ以上追い詰めるなとも伝えてくださいよ」
そういうと、電話は切れました。
その後、私はAの所へ行き
預かっていた荷物をすべて返し、「もう私は何もできない」と告げました。
これで終わりにしようと、皮肉にも彼の母親の電話で決心することができたのです。
(一応終わり)
699 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:42
後日談として
私が、今回の件を終わらせてすぐにAの裁判も終わり
Aは懲役3年強ということになりました。
Aの担当刑事さん(この人はすごく親身になって私の話を聞いてくれたのです)
が気を利かせてくれたのか、一度だけAと電話をすることがありました
その時に「(刑務所を)出たら、手紙を書くね」といっていたことが気がかりです。(ワラ
696 名前:恋人は名無しさん[] 投稿日:2001/08/16(木) 23:41
その後、595さんは無事だったのでしょうか?
付きまとわれたりしなかった?
698 名前:恋人は名無しさん[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:41
最後のひと押しをしちゃったんだねえ。。。>母
でも、そのばーい母って「うちの息子がアホですまん。
待たなくていいから、幸せになってくれ」と言う立場では。。。
702 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:47
さらに後日談として、私の誕生日にAの妹と名乗る女性から電話があり
「Aが花束を贈ってやってほしいと言っているんですが・・・」
と言われました。
「もう勘弁してください」と答えたところ、苦笑しながら
「そうですよね、では、これっきりにします。
本当に申し訳ありませんでした」といってくれましたよ。
あの妹さんだけがまともだった・・・。
以上です。長々と申し訳ありませんでした。
>>696
今のところ付きまとわれていません。
数字の上ではまだ服役中なんですが・・・。
>>698
そうですね。「申し訳ない」の一言でもあれば
まだ穏便に話はできたんですが・・・
703 名前:恋人は名無しさん[] 投稿日:2001/08/16(木) 23:48
>>595 さんの話を読んでて思ったんだけど、
もし彼が捕まったらどうしよう。
やったことにもよるけど、別れるのかな。
それとも出てくるまで待ってる、とか思えるのかな。
705 名前:595[sage] 投稿日:2001/08/16(木) 23:52
>>703
難しいです。
自分の気持ちもそうですが、周りの目というのは
想像以上に厳しいものです。
相当の忍耐力も必要ですが、どうか彼氏さんが犯罪者にならないようにしてください。(ワラ